「犬を飼う」〜ガス室送りになったバン〜 2

2017/9/9

 

 

バンは生後3ヶ月で我が家に来て、6ヶ月になる頃
半年間ぐらいだったと思いますが・・・だったかな?
警察犬の初等・中等訓練のため、訓練所に預けることになりました。
確か、月3万だったと思います。

 

面会は遠かったので、親に車で連れて行ってもらうしかないので
1ヶ月に1回くらいしか、会いに行けませんでしたが
バンは、ちゃんと私のことを覚えていて
訓練に勤しんでいる姿を見せてくれました。

訓練所では、それぞれ名札がかかっているのですが
みんな、そうそうたる名前で「シーザー」とか「アレキサンダー」とか
その横で「バン」って・・・・・なんか、弱そう名前でゴメンねって感じでした。
バンの本名(血統書名)は「ボルゴ・フォン・シマネ」です。
ボルゴの方が、カッコよかったね。

 

初等/中等訓練が終わると、修了試験が東京でありました。
とても、鼻のいい子で
匂いを嗅がして、同じものを取ってくる「臭気選別」では、満点でした。

警察犬になるためには、その後1年くらいだったかな?
高等訓練を受けなければなりません。
その時点で、高等訓練を受けるか、受けないのかを
判断しなければなりませんでした。

初等/中等訓練の修了試験は、とても優秀な成績で通過したのですが
足の関節が悪く、警察犬には難しいと判断し
高等訓練には出しませんでした。
子犬の時、大型犬はカルシュウムをたくさん与えないといけなかったのを
知識がなく、骨の成長と、体の成長が追いつかなかったらしいです。

その後バンは、結構関節痛で病院通いをしました。
寒くなると、足を引きずって、歩いていました。

 

警察犬になれなくても、私にとっては
かわいいバンに、変わりがなく
やっと家に帰って来たバンは、可愛くて仕方ありませんでした。

訓練を終えたバンは、体もすっかり成犬になり大きく成長して
30kg以上はあったと思います。
訓練を終えて、帰って来たバンは
脚側歩行はもちろん、立って待ても、座って待ても
ずっと待ても、難なくこなし、命令1つで、高い塀も飛び越えて行きました。
匂いを嗅がして、同じものを取ってくる臭気選別のも
難なくこなす「彼」を見ると
自分のとこの子とは思えない、鼻の高い感じでした。

 

犬の基本の訓練の仕方は、その時訓練士さんから教わったものです。
それは、soraを飼い始めた時に、ものすごく役に立ちました。

 

余談ですが、当時の訓練はスパルタでした。
特に、大型犬に関しては、
「女の子は、なめられて命令を聞かないから
言うことを聞かなかった時には、皮のリードで、
鼻先を思いっきり、叩いてください。
犬は痛点が低いので、そんなに痛がりませんし
自分の手で叩くと、こっちが痛いですから。」
と、卒業する時に指導された。
今の、褒めて育てるとは、正反対です。

そんなもんなんだと、さほど不思議にも思いませんでした。
できた時は、よく褒め、できなかった時は、やはり叩いていたと思います。
もちろん、そんなに何回もはしなかったけど
かわいそうなことをしました。

犬の訓練も、時代が変われば、随分言うことが違うものですね。
犬も、体罰は嫌なはずなのに
当時は、あまり「犬にも豊かな感情がある」とは、
思われていなかったのかもしれません。

 

 

 

3へ  つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

  1. ゴルのママ より:

    こんばんは
    先を読むにはちょっと辛そうな題名です
    でもママさんが語ってくださる決意をしたのですから最後まで読もうと思います
    「バン」すぐに私はもしやあの赤い疑惑のっと思いましたよ
    山口百恵ファンですから 笑

    立派なワンコですね
    それにシェパードなんてとても利口ですから
    訓練も辛いながらもがんばったんでしょう
    警察犬にもともとするつもりはなかったのでしょ?
    訓練だけ受けさせることにしたんですよね

    家族がここまでしてくれたのはやはりママさんへの愛情があったからではないですか
    それはもうママさんもお気づきのようですが・・
    病気のせいでと書かれているところからそれを感じました

    この先のバンはどうなるのか
    次回をしっかり読んでいきたいと思います

    • mikan より:

      ★ゴルママさん

      そう、まさに百恵ちゃんのあの「バン」です。

      警察犬には、できることならするつもりでした。
      でも、嘱託警察犬というのは
      飼っている、家族が一緒に捜査に出動しないといけないので
      当時、高校生の私には無理だったし
      何より、足が悪いと「難しい」と言われたのです。

      家族は、きっかけは病気ですが、なかなか厳しい現状でした。
      でも、今でも思います。
      動物に愛情を持って、育てられない人は
      人間にも難しいんじゃないかと・・・・・感じてしまいます。

      何年経っても、消えない悲しみがあると感じます。
      だからこそ、soraを大切にしてあげたいのです。