叔母について。。。

2022/04/21

 

 

先日亡くなった叔母の話を少ししたいと思います。

 

少し長いです。ただ単に書き残したいだけです。

 

父の兄妹は4人。父を頭に妹が3人いました。

今回亡くなった叔母は、父のすぐ下の妹でした。

父たち家族は、戦前、朝鮮に住んでいました。

韓国がまだ日本の統治下の頃です。

祖父は、銀行の支店長。祖母は日本フォードの代理店のお嬢さんでした。

1番下の叔母が生まれてすぐ、祖母は「日本脳炎」にかかり他界しました。

曽祖母は、若くして娘を亡くして、心労で娘を追うように亡くなってしまったそうです。

曽祖父は、色んなことが重なり、祖父を許さなかったそうです。

 

6歳の子供を頭に、4人の子供を抱えた祖父は、親戚の勧めもあり

亡くなった祖母によく似た女性と即再婚しました。

 

周りのみんなが驚くほど、亡くなった祖母と、再婚した祖母は、顔が似ていたそうです。

子供を産めない体だった祖母は、子供たちをとても可愛がってくれたそうです。

(私は、祖母が亡くなる寸前まで、血の繋がりのない人だとは知りませんでした。)

 

再婚した祖母は、子供かわいさのあまり、本当の親子になりたいと

前のお母さんの写真を、庭先で燃やしてしまったのです。

それを偶然目撃してしまった、多感の年頃の叔母は、祖母を一生許しませんでした。

側から見れば、些細なことでしょうけど、多感な時期にこじれてしまった糸は

解けるどころか絡まるばかりで、キツく硬い玉になっていってしまったのでしょうね。

祖母は亡くなる間際、叔母に

「私はあなた達の、本当のお母さんになりたかったの。ごめんなさい。」

と詫びていました。

親子の感情のもつれは、一生ものなのですね。

 

私が子供の頃、叔母はあまりうちに帰ってきませんでした。

父の兄妹はみんな仲がいいのに、叔母夫婦は、どこかよそよそしく

冷たい感じがしていました。

子供だった私は、単純に「叔母さんは、私たちのことが嫌いなんだ」と思っていました。

 

18年前父が亡くなった時、祖母との経緯を、叔母が丁寧に話して聞かせてくれました。

父は生前、本当のお母さんの話を、1回もしませんでした。

新しいお母さんを思いやっていたのでしょうね。

そんな父が亡くなったので、叔母も初めて、その話を私に聞かせてくれたのだと思いました。

 

人は、ある程度、その歳にならないと、理解できない感情があります。

子供の頃は、思慮にかけ、人生経験もないので、色んなことが

分かっているようで、何も分かってないことが多いです。

もちろん、大人も「大人気ない事」は多々あります。

でも、やはり、話してみないと「感情」は分かりにくく伝わりにくいものですね。

 

親子や親戚の感情は「深い」から尚更です。

切っても切れない間だから。

 

その叔母との縁も、亡くなってしまって切れてしまいました。

 

燃やされてしまった写真の「本当のお母さん」と、仲の良かった兄(うちの父)に

今頃、会えているのでしょうか。

切なく感慨深い思いが、私の心の底に、静かに沈殿して行きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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